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LGBT+(性的少数派)コミュニティー向けに特化したジムが、極右団体からの度重なる脅迫や嫌がらせを受けて閉鎖を余儀なくされた。
西部アルバータ州・エドモントンにあるジム『Queerflex(クイアフレックス)』は、更衣室や化粧室の選択などジムを利用する上でLGBT+の人々が直面する障害を取り除いた施設だ。
現地メディア『Edmonton Journal』によると、クイアフレックスは2016年に開設され、当初はエドモントン議会のジャニス・アーウィン議員の自宅にある地下室で事業を行っていたという。
そして数年後は施設を地上に移転し、LGBT+コミュニティーからの熱い支持を得ながら営業を続けていた。
しかし昨年9月、クイアフレックスは「安全対策」として施設の一時休業を告知。反同性愛を掲げるカナダの極右団体『Patriot Pride Canada Wide』が、公式サイトに投稿した記事内で施設職員や顧客、メンバー登録者の個人情報を公開したためだ。
さらに同団体はその記事のなかで、クイアフレックスが極左団体『ANTIFA』と関わりがあるという事実無根のデマ情報を流していたという。
クイアフレックスは休業中に施設内のセキュリティー強化措置を講じていたが、レッスンのキャンセルやメンバー脱退による資金枯渇のため、先月12日に公式インスタグラムにて閉業の決定を発表した。
インスタグラムの投稿には、クイアフレックスの閉業を嘆き悲しむ人々のコメントで溢れ返っており、なかには極右団体に対する訴訟を推奨するコメントも見受けられた。
同施設からの閉業発表を受けたアーウィン議員は、声明文にて「(脅迫や嫌がらせ被害は)LGBT+コミュニティーが安心して過ごせる施設が必要であることの証拠だ」と、彼らの身の安全を守る対策の必要性を強く訴えている。