Source: 梨视频
中国南西部貴州省で先月、24歳の女性が栄養失調でこの世を去った。彼女は過去5年間、お粥と唐辛子の漬物だけを食べていたという。
香港の英字メディア『South China Morning Post』によると、同州の小さな村に住むウ・ファーヤンさん(トップ画像)の家族は、貧しいながらも稼ぎの殆どを知的障碍を持つ長男の治療費に充てていた。
彼女の母親は4歳の時に他界しており、父親は18歳の時に亡くなっている。その後ファーヤンさんは、毎月300元(約5000円)の生活保護費と職業訓練校で得た年7000元(約10万円)の奨学金を頼りに、親戚の家で暮らしていたという。
しかし、それでも生活が苦しかったファーヤンさんは、食費を限界まで切り詰めることを決意。茹でた米と唐辛子の漬け物のみという、極端な食生活を5年間続けていた。そして昨年10月に体調を崩し、栄養失調による心不全と肝不全を発症していると診断されたのだ。
Source: 梨视频
診断時には身長135cmに体重が20kgしかなかったファーヤンさんの写真が現地メディアによって公開され、国内で大反響を呼び起こした。寄付金は100万元(約1500万円)近くまで集まり、ファーヤンさんは国内メディアの注目の的となった。
一方で彼女の容体は悪化の一途を辿り、11月には別の病院での治療を余儀なくされたという。そして今年1月、ファーヤンさんはこの世を去った。
ファーヤンさんは生前、現地メディア『重庆晨报』の取材に対し「私の祖母と父親が死んだのは、お金がなくて治療費を払えなかったからです。私は、そんな道を辿りたくない。貧しいからって、死を待つだけなんて」と、貧困ゆえの苦悩を語っている。
また将来は会計士になって、経済的に自立することを夢みていたと話していた。