Source: Javad Rajabzade/Pixabay
世界最大のオンラインモール『淘宝網(タオバオ)』で今年5月、常軌を逸したサービスの提供が開始された。その名も、『口論代行サービス』だ。
口論の代行とは、一体どんなサービスなのか。中国情報サイト『RADII』によると、「口論のプロ」と自負する人々が顧客の代わりに口頭で相手を攻撃するサービスだという。
支払い額や業者によってサービスの内容が変わり、ある者は40元(約600円)で数回の迷惑電話、100元(約1600円)だと「999回の呪いの電話」をかけると宣伝している。
相手に嫌がらせをする媒体は電話のみならず、メールやチャット機能も含まれている。更に、追加料金を払えば方言の使い分けにも対応できるようだ。
覆面捜査で発覚したサービス内容 Source: 紅星新聞
タオバオ上では、同サービスの検索ワードである「#口論代行」のインプレッション数が460万件を超えるほどの注目を集めた。
「相手を精神的に攻撃するために、プロを雇いませんか。その人が自分の人生について再考するようになるまでー」。
非常に暴力的な誘い文句を堂々と掲載しているようだが、果たして嫌がらせを請け負うサービスは合法なのだろうか。
中国メディア『紅星新聞』によると、北京に法律事務所を構える弁護士の周氏は「双方で売買契約が成立していても、サービス内容が迷惑行為など公共秩序を乱すものである」」と同サービスの違法性を指摘している。
また、ネットユーザーのなかには同サービスに対して懐疑的な意見を持つ人達も多数おり、「相手の顔が見えない場での口論は無意味だ」との声も出ている。