Source: Senator Hj. Imran Abd Hamid/Twitter
マレーシアの上院議員が1日、「男性を淫らな女から守る法律を提案したい」などと発言したことが波紋を呼び、公式に謝罪した。
政権与党である人民正義党のモハマド・イムラン・アブドゥル・ハミド氏(トップ画像右)は先月31日、レイプなどの性犯罪を誘発させる女性から男性を守る新しいセクハラ防止法を制定するべきだと、上院議員会議の中で主張した。
「レイプ、近親相姦、痴漢、ポルノ動画の視聴などを誘発させる女性の服装や行動、そして言動から男性を守る法令を提案したい」
「男性は守護されなければならない。女性の服装や行動は、私たち男性を犯罪者にさせてしまう」
性に寛容的とは言えないマレーシア国内だが、ハミド氏の発言は多くの批判を呼んだ。電子署名サイト『change.org』では、ハミド氏の辞任を求める呼び掛けが開始され、現時点で17万件の署名が集まっている。
同国の政治活動家であるマリナ・マハティール氏はAFP通信に対し、「(ハミド氏は)男性の悪態を女性に責任転嫁しようとしているだけだ」と強く非難した。
更にハミド氏の発言は党内でも物議を醸し、アンワル・イブラヒム党首は彼に発言の撤回をするよう要請した。
炎上を受けたハミド氏は、翌日8月1日に謝罪声明を発表。「誠意を込めて提案したつもりだったが、ここまで多くの女性と男性を不快にさせてしまうとは思わなかった」と現地メディアに語った。
ハミド氏が性犯罪の責任を女性に負わせようとしたことは、今回が初めてでは内。彼は2015年、女子スポーツ選手の「セクシーな服装」は「レイプを誘発させる」と議会内で発言し、国民から批判を受けた。