Source: Nang Mwe San/Instagram
先月3日、ミャンマーの女性医師が「猥褻な写真をSNSに投稿した」として医師免許を取り消された。同国の医師会は没収理由として、「ミャンマー文化に反している」ことを挙げている。
現在29歳というナン・ムエ・サン氏は、22歳という若さで医師免許を得た若き秀才だ。その一方で、彼女は幼い頃からモデルになることを夢見ていたという。医師免許を取得してから暫くはボランティアとして医療に携わってきたが、往来の夢を叶えるべくモデル業に専念することを決意。2年前から医療業務は休止し、SNSを活用しながらモデルの道を歩み進んでいた。
しかし、そんなサン氏に転機が訪れる。今年1月、ミャンマー医師会がサン氏に対し「わいせつな画像」を削除するよう要請したのだ。更に、要請に応じないのであれば医師免許を取り消すと警告。アメリカのメディア『New York Times』によると、この時サン氏は「医師会の職員からはモデルと呼ばれず、”行動障害がある”と言われた」と訴えている。
サン氏は警告を聞き入れず、モデル活動を継続。そして先月3日、医師会は同氏の免許を剥奪したのだ。
サン氏はNew York Timesのインタビューにて、ミャンマーに蔓延る女性蔑視の風潮をこう批判している。「この国では、性差別が横行しています。高い地位に女性が就くことを嫌がるのです。そして、女性を服装で評価しているのです。女性はズボンを履くことさえ異常であると思われています」。
免許を取り消された現在も、サン氏はモデル活動に従事している。医師だった時よりも高給を貰っていると語り、SNSアカウントのプロフィール紹介文には「元医師のモデル」と記載している。こうしたことから彼女に後悔の念は見受けられないが、アメリカのオンラインメディア『NextShark』によると、同氏は将来を見越して医師免許を取り返そうと裁判所に訴えを起こしているという。