Source: AP通信
国民の8割以上がキリスト教徒であるフィリピン。
キリスト教国家であるフィリピンのドゥテルテ大統領が今月初旬、「神は大馬鹿者だ」などと発言し国内で物議を醸している。
教会の風習に疑問を投げ掛ける
Source: United News International
フィリピン南部の都市ダバオにて開催された、科学技術の祭典での開会式スピーチにてドゥテルテ大統領は「教会に費用を払って洗礼を受けないと罪を償えないなど、全く理解に苦しむ」と、キリスト教の教えに対して疑問を投げ掛けた。
「写真でもセルフィーでもなんでもいい。神の存在を証明できる者がいたら私はすぐに辞職しよう。」
また、彼は「宇宙にある数億もの星々を衝突させず、人類の安全を守ってくれている神はいるだろう」とも話した。
科学技術の祭典であったことから出た言葉なのかもしれないが、キリスト教徒が多数を占めるフィリピンでは彼のスピーチに対する批判が高まっている。
しかし、ドゥテルテ大統領は祭典前に行われたスピーチでも、同様の発言をしていたのだ。
旧約聖書の『創世記』に最初の人類として登場するアダムとエヴァについても言及した。
「このマヌケな”神”とやらは一体誰なんだ?しかもこいつ、本当に馬鹿なんだ。息子が生まれたせいで、今までずっと無関係だった人間に汚されたとよ。なんてアホな宗教だ。頭が悪すぎて、到底受け入れられない。」
彼のキリスト教を咎める一連の発言に、野党側はもちろん反発。上院議員のアントニオ・トリリャネス氏はドゥテルテ大統領を「悪魔」と揶揄し、彼の政策と宗教に対する思想が一致していると激しく非難。
南華早報によれば、ドゥテルテ大統領は幼い頃に牧師から性的嫌がらせを受けた過去を持っており、その経験がキリスト教に対する憎悪を助長しているのかもしれない。