Source: Khalil Cavil/Facebook
先週、アメリカはテキサス州にあるステーキチェーン店「Saltgrass(ソルトグラス)」にて、店員の1人が客から人種差別的な内容の書かれたレシートを渡されたと自身のFacebook上で訴え、話題を呼んだ。
これを知った店側は「人種差別は如何なる理由があっても許されるべきではない」とコメントし、レシートを渡した客を出禁処分にしたとの声明を出した。
しかし後日、レシートは店員が捏造したものだと分かり、ネット上では「憎悪を助長している」と店員に対して激しい非難の声が上がっている。
投稿は2万回以上シェアされるも、捏造と発覚
Source: Khalil Cavil/Facebook
自分の担当した客に無実の罪をなすり付けた店員の名前は、Khalil Cavil(カリル・カヴィル)。
黒人と白人のハーフである彼は、「テロリストにチップは払わない」と書かれたレシートの写真を自身のFacebookに投稿し、人種差別に対する思いを執筆した。
「僕がこれをシェアしたかったのは、より多くの人に人種差別や憎悪が残存していることを知って欲しかったからだ。僕はこれを使って、世界を変えたいと思っている。」
彼の投稿は2万回以上シェアされ、大手メディアにも取り上げられるなど多くの注目を集めた。寄せられたコメントも1万件に上る勢いで、彼への励ましの声やアメリカ南部に対する批判、さらにはチップを与えられなかった彼に同情した人達から寄付金も出たという。
カヴィルは新しい投稿にて、支持を表明してくれた人達に感謝の言葉を述べた。
しかし騒ぎの約1週間後、ソルトグラスのTerry Turney(テリー・ターニー)社長が「詳細調査の結果、差別的内容の書かれたレシートは、店員が捏造したものと分かった」と発表し、事態は一変。
ネット上はカヴィル氏に対する激しい非難の声で溢れかえった。
さらにターニー社長は、「人種差別は如何なることがあっても寛容されるべきではない。もし我々の組織内でそのようなことが発覚したのなら、迅速に対処するつもりだ。だが、人種差別をでっち上げて無実の罪をなする付ける行為も同等に不愉快だ」と話した。
店側がどのようにして捏造を発覚させたのかは分かっていないが、カヴィル氏は解雇されたと仄めかす声明も出ている。
そして出禁処分を受けた客に対しては、「いつでも来店してください。お詫びに無償で料理を提供します」と謝罪の意を表明している。