Source: Dre TV/YouTube
アメリカ南西部アリゾナ州の不動産会社が先月、黒人男性に対するヘイトスピーチを理由に、アジア系の請負人との契約を解除したと発表した。
被害を受けた男性は、10万人近いフォロワーを持つ『Dre TV』を運営するアンドレ・アブラハムさん(トップ画像右)だ。彼は23日、本件について詳細に説明する動画を投稿し、さらに実際の映像を交えて、視聴者に事態の深刻さを訴えた。
アブラハムさんがスコッツデール市で動画撮影をしていたところ、独立請負業者として働いているというポール・ムさん(トップ画像左)が彼に近付き、「なぜ私の家を撮るんだ」と話しかけた。
「最近、この辺りではよく問題が起きるんでね」とムさんが言うと、アブラハムさんは「僕には関係ないでしょう」と反発。
そして暫く口論が続いた後、ムさんが「ここはニガーの立ち入り禁止区域だ」と発言し、それを聞いたアブラハムさんは、「あなたの勤務先を公開して、人種差別主義者が働いている場所だと伝える。僕は有名なYouTuberだ」と彼に警告した。
アメリカでタブー視されている黒人蔑視用語を使用したことで、多くの視聴者から怒りの声が殺到している。アブラハムさんはムさんからの謝罪を要求し、彼は職を解雇されるべきだとフォロワー達に呼び掛けた。
動画が投稿されて3日が経過した26日、ムさんに業務を委託していた現地の不動産会社『Russ Lyon Sotheby’s International Realty』が公式ツイッターで声明文を掲載した。そこで同社は「如何なる理由があろうと、弊社は差別を許容しません」と強い口調でム氏を非難し、彼との契約を打ち切ったと述べた。
An independent contractor was filmed recently making racist comments. Russ Lyon Sotheby’s International Realty does not condone in any way, shape or form this type of behavior. This person has been terminated effective immediately. pic.twitter.com/f8EG6YgAQi
— Russ Lyon SIR (@russlyon) October 25, 2020
現地メディア『12 News』によると、ムさんは通報を受けた警察からの事情聴取に応え、「ついカッとなってしまった。ここまで大騒ぎになるとは思わなかった」と弁解。
一方で「あの言葉は言うべきではなかった」と述べており、反省の色を見せていたという。