Source: K_YuPenSuk/Twitter
タイの首都バンコクでは今、大学生による反政府デモが長期にわたり実施されている。
強権的な統治を続けるプラユット・チャンオチャ首相の退陣を求め、コロナ禍の外出制限があるなかで参加者は最大1万人を超えた。
そうしたなか、17日の抗議活動に白いリボンを身に付けた高校生が数百人加わった。すると、教育省の前で突然、デモ隊が少女の長い髪を切るパフォーマンスを行ったのだ。
現地メディアによると、これは国内の教育機関における「厳格すぎる校則」に対する抗議だという。「教員は腐敗したシステムの副産物であり、被害者でもある」と訴えるツイッターの投稿(下)には、2000件以上のいいね!が付くなどして支持を得ている。
Thai teachers are the byproduct of the corrupted system.
They used to be oppressed once they were students.
Without realising it, they’re also the victim of this system as well.Facism is not about people, but the system.#โรงเรียนหน้าเขาไม่เอาเผด็จการ #ผูกโบว์ขาวต้านเผด็จการ pic.twitter.com/z91gWRkI3A
— Power belongs to Thai people 🇹🇭 (@ThaikunBot) August 17, 2020
タイでは近年、校則違反を口実に教師が生徒の髪を無造作に切る映像がSNSを介して広まり、批判が高まっていた。
その後、教育省のナッタポン・ティプスワン長官(画像下)がデモ隊の前に現れ、彼らの要求をノートに書き留めた。
テプスワン大臣はその場を立ち去る前、酷暑で汗だくになりながら「国益になるならば、どんな提案も聞き入れます。国の将来は、彼らに掛かっている」と述べた。
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一方、デモ隊からはブーイングや野次が飛び、不満は解消されなかったようだ。
厳しい上下関係や礼儀作法を徹底して教育する制度のなかで育った学生らが、今回のような大規模な抗議デモを開くことは珍しく、画期的なことだという声も上がっている。タイ政府は、制度見直しの必要に迫られている。