Source: RSUP DJAMIL
インドネシア西スマトラ州の都市パダンで、タクシー運転手の集団がM・ジャミール総合病院に押し入り、霊安室にいた幼い子供の遺体を持ち去るという珍事件が発生した。
しかし現地メディアによれば、子供は同僚の生後6か月の息子であるといい、治療費滞納のため霊安室からの搬送許可が一向に下りなかったというのだ。
イスラム教では、最後の審判の教義により24時間以内の土葬が指南されているものの、同病院は死亡が確認されて数時間が経過した後も家族への引き渡しを拒否していたと報じられている。
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そして、同僚の窮地を知ったタクシー運転手たちが同病院に群衆で押し入り、男の子の遺体を持ち去って家族の元に届けたのだ。タイ情報メディア『Coconuts Jakarta』によると、その後はすぐに葬儀が行われ、男の子は無事に土葬されたようだ。
事件当時の監視カメラ映像が現地メディアによって公開され、国内では貧困層に対する病院側の粗末な扱いを非難する声が相次いだ。
後日、炎上を受けたM・ジャミール総合病院のユスフ院長は謝罪を表明した。また、彼は「スタッフと患者の間で意思疎通の手違いがあったようだ。当院は公立であり、患者に治療費を請求することはない」と釈明している。
イギリスメディア『BBC』によると、男の子の治療費は同病院が完済したという。