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イギリス中部ウェスト・ミッドランズ州コヴェントリー市のタクシー運転手が、人身売買の被害女性を救出したことで警察署から表彰状が贈られた。
複数のイギリスメディアによると、タクシー運転手のタヒル・メフムードさんは昨年2月、ロバート・エネスクという20代のルーマニア人に呼び止められ、同じくルーマニアから来たという若い女性をセント・クリスチャンズ通りにある売春宿へ連れていくよう伝えたという。
しかしその途中で女性が泣き叫び、メフムードさんが「何かあったのですか?」と聞くと、女性はマッサージ師の求人に応募してロンドンへ来たが、彼女を待っていたスタッフに連れていかれた場所はコヴェントリー市にある売春宿で、そこでポルノサイトで使われる写真や動画の撮影のため働かされていることを明かしたのだ。そして携帯は壊され、所持金は全て没収されたという。

泣き叫ぶ被害女性 Source: West Midland Police
女性はメフムードさんに助けを求め、彼は直ぐに警察に通報。女性は保護され、現在はルーマニアに帰国しているという。また、売春宿に駆け付けた警察官によって、他の被害女性らを複数名救助した。
エネクスは逮捕・起訴されたが、保釈中に行方をくらまし、現在も指名手配犯として警察が捜索を続けている。
メフムードさんは、人身売買に気付いて被害者の救出に尽力したことを高く評価され、ウェスト・ミッドランズ州警察から表彰状を受け取る予定となっている。また同州警察は、人身売買の疑いがある場合は直ぐに当局へ連絡するよう、全国のタクシー運転手に協力を仰いでいる。