Source: Xu Dexin via ChinaPress
マレーシア南部ジョホール州で先月、ベビーシッターの59歳女性(トップ画像)が、火事から子供達を救った後に全身火傷で死亡した。
現地メディアによると事故当日の朝、女性は朝食を買いに出掛けており、帰宅した時に火災が発生していた。
室内に取り残された子供達を救い出そうとするも、女性は見物人に止められたという。その後、ニュースを聞いて駆け付けた女性の息子(画像下)と共に、バックドアから家の中に入った。
その間は近隣住民による消火作業が行われていたが、女性は燃え盛る家の奥まで行き、子供達を庇いながらうずくまっていたという。
息子である男性は中国メディア『中国報(China Press)』のインタビューに応え、当時の状況をこう語っている。
「私は裏口から家に入り、母の身体が燃えている光景を目にしました。母は、子供達をしっかりと抱きかかえていました」

母と映る写真を見返す息子の男性 Source: Xu Dexin via ChinaPress
男性は母親を追って全員を助け出すことに成功し、住民の助けを借りて避難場所へ移動させた。子供1人が足を火傷するも、命に別状はなく全員軽症で済んだという。
しかし、子供達を炎から守ったベビーシッターの女性は全身の80%に火傷を負い、病院に搬送されるも翌日に命を落とした。
また、生き残った子供達のうち、1人は亡くなった女性の孫だったと報じられている。
女性はベビーシッターとして24年間働き続け、現在の仕事場を最後に引退して余生を楽しむ予定であったと、彼女の息子はメディアに語った。