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1971年、アルバニア決議によって常任理事国の席を剥奪されて依頼、中国との外交関係を構築するために、世界各国が続々と台湾との国交を断絶してきた。そして昨年、中南米のドミニカ共和国とエルサルバドルも台湾との国交断絶を決行。これで台湾と現在も国交のある国は、僅か17カ国に留まる結果となった。
そんな中、台湾出身のインスタグラマーであるベン・ウー(Ben Wu=トップ画像左)さんが、その17カ国を巡る旅をSNSへ配信していることが世界中で話題を呼んでいるのだ。
上の画像は、台湾と国交のある17カ国の1つ、アフリカ南部に位置するエスワティニ王国へ訪れた際に撮った一枚。エスワティニ王国の民族衣装を着たベンさんと握手をしているのは、数少ない台湾大使館の外務省職員だ。
旅行が大好きだというベンさんは、シベリア鉄道に乗車している時にこのアイデアを思い付いたという。乗車中に読んだ台湾と国交を有する国に関するニュース記事に、彼の知っている国が3国しかないことに驚愕したと話している。
ベンさんはAFP通信の取材に対し、プロジェクトを始動した動機について以下のように語っている。
「今の若い人達は、台湾の同盟国を知る切っ掛けが国交を断絶された時であることが大多数だと思うんだ。それは、良いこととは言えない。僕たちは、同盟国のことを別の方法で知るべきだよ。」
「僕は旅行は大好きだし、台湾の同盟国は多くが知名度が低く、訪問するにも一苦労だ。’民際外交’の一環として、ほとんど誰も行ったことのない国を探索していきたいんだ。」
昨年の夏からプロジェクトを開始したベンさん―。現時点で訪問した国は、オセアニア諸島にあるツバル・ナウル共和国・キリバス共和国・マーシャル諸島共和国・ソロモン諸島と、アフリカ唯一の同盟国であるエスワティニ王国だ。
今月からは中南米とカリブ海地域へ旅立ち、今年の夏にバチカン王国とパラオ共和国を巡ってプロジェクトを終了させる予定だという。