Source: Borja Velázquez/Twitter
スペイン北部バリャドリッド県にある公立校で、若い男性教師がスカートを着用して授業を行い注目を集めた。
同校に勤務するマヌエル・オルテガ(Manuel Ortega=トップ画像右)さんは先月、日本のアニメキャラがプリントされたパーカーを着用していた男子高生が、他の生徒から同性愛蔑視用語を吐き捨てられる光景を目にした。
その後男子生徒はパーカーを脱ぎ、終始暗い表情で過ごしていたという。
オルテガさんは罵倒した生徒を叱ったが、誹謗中傷がもたらす様々な悪影響を真に理解してくれないのではないかとの不安から、指導教員のボルハ・ヴェラスケス(Borja Velázquez=トップ画像左)さんと共に大胆な作戦に打って出た。
Source: Borja Velázquez/Twitter
「私達の学校は、多様性を尊重し寛容な姿勢を保つことを教育しています。皆さん、好きな服を着ましょう!ファッションをジェンダーで区別する価値観に反対する活動にご協力をお願いします」
2人の教師は、多様性と寛容性について議論を活発化させたいとの思いで、自らがスカートを着用しジェンダーの固定概念に真っ向から反発する姿で出勤したのだ。
現地メディア『El País』によると、「教師は生徒の手引き役であるべきだ」との考えから、その場で叱るのみでは教育上不十分だと判断したという。
またヴェラスケスさんの投稿したツイートには、「#LaRopaNoTieneGénero(服に性別の区分けは必要ない)」というハッシュタグがあった。
これはスペインで昨年秋、15歳の少年がスカートを着用して登校したところ、授業から締め出されて学校専属の精神科医に診てもらうよう命じられたというニュースがSNSで話題となり、ファッションにおけるジェンダーの固定概念に対抗する運動を周知するために使われるようになったものだ。
以降、この運動は国内で広く支持されるようになり、現在も性差別撤廃を訴える声が高まり続けている。