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今年も世界中で大きな盛り上がりを見せたFIFAワールドカップは、フランスの優勝で幕を閉じた。
前回同様、サッカーフィールド内では様々なドラマが繰り広げられたが、その中で最も人々を楽しませてくれたのが「ネイマール・チャレンジ。」
ネイマール・チャレンジとは、ブラジル代表選手ネイマールが試合中に選手と接触した際に取る、”過剰なリアクション”を真似して面白がる遊びだ。
また、海外メディアからは「W杯ロシア大会でネイマールがピッチ上でのたうち回った時間の合計は14分」という、驚きの報道も。
サッカー王国ブラジルのエース番号である10番を背負いながらも、全世界に失態を晒したネイマールに対して世界中から非難の声が殺到しているのだ。
しかし、ネイマール自身も世界中から「過剰演技」が責め立てられていることに気付いていないわけではない。
ブラジルの現地メディアで本人から語られた、ネイマールがピッチ上で「過剰演技をする理由」とは。
一度に数人の選手からマークされ続ける苦悩を訴える
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ネイマールが広告塔を務めるカミソリ製造会社「Gillette」でのインタビューにて、彼が何故ここまで過剰な反応を取るのか弁明した。
「脊椎に蹴りを入れられ、両足は踏まれ。皆は俺が過剰なリアクションを取っていると思っているだろうし、実際にそうする時もある。でもさ、本気で言ってる?試合中は苦しいんだ。俺がピッチ上でどんな仕打ちを受けているのか、全く理解していない。俺がガキみたいに振る舞うのは、駄々をこねてるからじゃない。まだ俺は、自分の怒りを抑えつける術を身に付けていないんだ。」
サッカーは通常、1人の選手に対して敵チームが1人マークする形で試合が進む。
しかし、ネイマールほどの選手がひとたびボールを持とうものなら、3~4人の選手が彼に体当たりしにいくようにマークするのだ。
これは本人が一番理解していることだろう。
そして2014年の夏、W杯ブラジル大会の対コロンビア戦でネイマールは相手選手に背中を蹴られ腰椎骨折の大怪我を負い、危うく「一生車椅子生活」を強いられる事態になっていたかもしれないという。
また、ロシア大会前は中足骨骨頭痛(足の付け根部分の損傷)の手術直後であったことから、対メキシコ戦で足首を踏まれた時に過剰反応をしたという。この時に転がり込んだ動画がネット上で笑い物となってしまったが、本人にとっては自分を守るための手段であったという。
ネイマールは自身の主張を通した後、批判を受け入れる姿勢も見せた。
「君たちの批判を受け入れるための時間を割いた。鏡に映った自分を見て、古い自分を捨てた。今はもっと、心を開いた器の大きい人間になった。」
自分の身体を守るための”過剰反応”が「ネイマール・チャレンジ」と笑いのネタにされたネイマール。
しかし彼はそれでも怒ることなく、自身も子供達と一緒に「ネイマール・チャレンジ」の動画をツイッターに投稿して注目を集めた。
🤣🤣 E o Neymar entrou na onda do #NeymarChallenge! pic.twitter.com/XvLQnPm5V6
— FOX Sports Brasil (@FoxSportsBrasil) 2018年7月19日