Source: Ali Reza/Twitter
インド南部カルナータカ州に住む兄弟が、自身の土地を売却して得た資金でコロナ苦に喘ぐ生活困窮者を支援し注目を集めている。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)など厳格な外出禁止令が施されているインドでは、経済活動の滞りによって生活困窮者が急増している状況だ。
そうしたなか、バナナ農園と不動産業を営むパーシャ兄弟(トップ画像左)が250万ルピー(約350万円)で土地を売り、炊き出しや物資支給などの救済支援をスタートさせたのだ。
現地メディア『Siasat Daily』によると、物資支援のなかにはマスクや消毒剤が含まれており、寡婦や孤児、そして医療従事者などを優先にして救済セットを届けているという。
幼くして両親を亡くし、同州コラール地区に住む母方の祖母に育てられたというパーシャ兄弟は、支援活動を始めた意義をこう語っている。
「コラール地区に移り住んだ時、僕らを心配した地域の人達が、いつも救いの手を差し伸べてくれていたんだ。そのなかにはイスラム教徒、ヒンドゥー教徒、シク教徒の人達がいて、偏見や差別意識もなく皆が協力してくれたよ」
自分達が今こうして生きているのは、幼い時に周囲が助けてくれたお陰だと話すパーシャ兄弟。彼らのこうした大規模な救済活動は、自分達をサポートしてくれた地域住民への恩返しなのである。