Source: Facebook
コロナ禍による混乱や生活苦が蔓延し、人々の間で他者への心遣いに欠ける雰囲気が強まるなか、あるお婆さんの思い遣りに満ちた行為に称賛の声が続出している。
シンガポールの啓蒙団体『The Inside Space』を運営しているシーナ・リンさん(トップ画像左)は、今年2月にマクドナルドで働く高齢者の女性(トップ画像右)と親密になったという話をFacebookにシェアした。
彼女を「Auntie(叔母さん)」と呼ぶリンさんは、夜11時まで働く女性に少しでも休息の時間を与えようと、何度か車で送迎していたという。
しかし、新型コロナウイルスの被害が拡大したことによって彼女の通っていた介護施設は閉鎖され、マクドナルドも営業を自粛。
お婆さんを心配したリンさんは、週に1回の頻度で彼女の自宅に食品などの生活用品を届けるように。そんなリンさんへの感謝の印として、お婆さんはある特別な時計を彼女にプレゼントしたのだ。
そのプレゼントとは、『CASIO』のシンプルなデザインの黒い腕時計。しかし、その裏側にはなんとマクドナルドのロゴマークが。
なんとこの腕時計、お婆さんがマクドナルドで5年間働いた時の記念として贈られたものなのだ。
リンさんは「こんな大切なもの、貰えません」と遠慮していたというが、それを聞いたお婆さんが悲しそうな顔を見せたため、「叔母さんのご厚意が優先」と決意して腕時計を受け取ったという。
この体験をリンさんは自身のFacebookでシェア。そこで、「億万長者でなくとも、叔母さんのように人を感動させることはできる」と書き残し、コロナ禍のように混沌とした中でも、お互いを思いやる気持ちを忘れないよう呼び掛けている。