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アメリカ大陸に棲息する蝶々オオカバマダラの保護活動を行っていた男性2人が、1月から2月にかけて連続で殺害された。犯人はギャングのメンバーである見方が強い。
オオカバマダラの生息地であった森林の違法伐採が横行し、近年は同種の個体数が激減している。
そんななか、オオカバマダラの保護活動に尽力していたオメロ・ゴメス氏(トップ画像)とラウイ・フェルナンデス氏が昨年11月、中西部ミチョアカン州に保護施設を開設させた。
英メディア『BBC』によると、同施設では蝶々の保護活動のみならず、彼らの越冬地として必要とされる松や樅の木の保全にも取り組んでいたという。
(上)保護施設の入り口でポーズを決めるゴメス氏 Source: Facebook
しかし先月29日、数日間行方不明だったゴメス氏が井戸の底で遺体として発見されたのだ。さらに5日後の今月3日、同じく消息を絶っていたフェルナンデス氏が同施設内で死亡しているのが見付かった。
警察は当初、2人が暴行を受けた形跡がないと発表していたが、司法解剖の結果死因は撲殺であると判明。全身に殴られた痕があり、特に頭部に深い傷が残っていたという。
またゴメス氏の遺族は彼が姿を消す前、何者かから「違法伐採の邪魔をするな」という脅迫メッセージが届いていたと供述している。
昨年、メキシコでは殺人事件数が過去最高を記録した。その多くが、ギャングの運営する違法ビジネスを取り締まる個人や団体に対する報復措置であると報じられている。