Source: Kurt Safari/Facebook
南アフリカで今月1日、若いオスのヒヒがライオンの子供を抱いて世話をする光景が撮影され、世界中で大きな注目を集めている。
衝撃の瞬間を捉えたのは、サファリツアー会社『Kurt Safari』の取締役を務めるクルト・シュルツ氏。当日彼は会議を控えていたが、朝早く到着したため、会議が始まるまでの間に鳥獣保護区『クルーガー国立公園』で撮影をしていたという。
すると、ライオンの撮影スポットに突然、活発なヒヒの大群が現れる。シュルツ氏は「早朝でのこうした光景は珍しくはない」と話すも、その約30分後に小さなライオンの子供を抱えるヒヒの姿を目撃したのだ。
Source: Kurt Safari/Facebook
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「ヒヒの群れがライオンや豹の子供を誘拐して殺すケースは多々あるが、大事に世話をするなんて初めて見たよ」と、同氏はメディアのインタビューに語っている。
このヒヒはライオンの子供を誘拐したが、殺すどころか丁寧に毛繕いをするなど非常に子煩悩で世話好きのような一面を見せていた。
「このライオンの子供へ注がれている愛情は、メスのヒヒが自分の子供に与える愛情と同等のものだった」
しかし、ヒヒは木から木へ飛び移るなど無造作に動き回っていたためか、誘拐されたライオンの子供は非常に疲れ切った様子だったという。
同氏は「(ライオンの子供は)内蔵に損傷があるかもしれない」と憂慮するなか、「自然は残酷なものだ」と人が手を加えてはならない必要性を訴えた。