Source: Partnership for the Advancement of New Americans
アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴの路面電車内にいた10代のシリア人難民に対し、突然暴力を加えた26歳男がヘイトクライムの罪で逮捕・起訴された。
2016年に戦火を逃れるため家族とアメリカへ渡った17歳の男の子は当日、家に帰る途中の路面電車内で友人とビデオ通話をしていた。すると面識のない男が隣に座り、「何語を話しているんだ」と聞いてきたという。
そして男の子が「アラブ語です」と答えると、男は彼のイヤホンを取り「アラブ人は失せろ」と怒鳴りながら彼の顔を何度も殴りつけたのだ。
男の子は重症を負うも警察に通報はせず、家に帰った後も暫くは顔を隠して自室に閉じ籠っていたという。後に彼は母親に事情を話し、同市の難民支援団体の協力を得て男の逮捕に結びついた。
しかしアメリカメディア『KTLA 5』によると、容疑者は26歳のエイドリアン・リチャード・ベルガラ(トップ画像右)と判明したが、本事件とは関係のない麻薬所持の容疑で起訴されたと報じられている。被害者の母親はヘイトクライムで起訴するよう要請しているという。
また被害を受けた男の子は地元メディア『KSWB』の取材に対し、「私達のことを何も知らないのに、(危険だと)勝手に思い込んで私達のコミュニティを攻撃するのはやめてください」と訴え、イスラム系に対する偏見や誤解をなくしていきたいと語っている。