Source: 巴彦淖尔日报/Screenshot
中国北部・内モンゴル自治区の都市バヤンノールで、一度は売却されたラクダが100㎞の道のりを超えて飼い主の元に辿り着こうとしたというニュースが国内で話題を呼んでいる。
現地メディア『巴彦淖尔日报(バヤンノール・デイリー)』によると昨年秋頃、同市のウラド後旗と呼ばれる砂漠地帯でラクダを育てていた夫婦が、高齢を理由に約170㎞離れた地域に住むラクダ飼いに引き渡したしたという。
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しかし今年6月、ラクダは突然行方をくらました。
その後、市内の至る所で「とぼとぼと歩くラクダ」の目撃情報が相次いだ。また一時は、身体中が傷だらけであったことを懸念した別の牧夫に保護されたこともあったという。
たった独りで数日間も市内を歩き続けるラクダの姿はメディアに報じられ、ニュースを見た現在の所有者がなんとかしてラクダを連れ戻すことに成功した。
そこは、彼の農家からなんと100kmも離れた場所だった。
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そして今月8日、ニュースを聞きつけて居ても立っても居られなくなった夫婦は譲渡先と交渉し、ラクダを引き戻してもらったのだ。
元の飼い主であるテムルさんとナレンさんは同メディアの取材に応え、ラクダの強い忠誠心に胸を打たれたと語っている。
まるで犬のように飼い主を慕うラクダのニュースに、多くの人々が感銘を受けた。さらに、情報共有サイト『Pear Video(ペアビデオ)』に公開されたニュース映像は、1600万回再生を超えるほどの注目を集めている。
そこには、夫婦がラクダの首に青いスカーフを巻く場面がある。これはモンゴル文化において、ラクダを家族として迎え入れた証だという。
そして夫のテムルさんは、やっと再会できたラクダを見つめながら「もう絶対に手放さないよ」と述べた。