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20歳のシリア人ラッパー、祖国を戦場に利用する勢力を批判

Source: Amir ALMUعَARRI/YouTube

出口の見えないシリア内戦を、激戦地であるイドリブ県出身の若きラッパーが強く批判したラップソングが注目を集めている。

ロシアから支援を受ける政府軍と反体制派、そしてISISやアルカイダなどの過激派が互いの利権やイデオロギーを主張し合い、8年以上にわたる交戦によって最も被害を受けているのは、シリア国民だ。

50万人以上もの人々が犠牲になり、病院や学校などの施設も容赦なく破壊され続けている。

こうした絶望的な状況の中、政府軍からの攻撃が激化している反体制派勢力の「最後の砦」、イドリブ県出身の20歳のラッパーであるアミール・アルムアリ(Amir Almuarri=トップ画像)氏が祖国を「遊び場」として利用する勢力を堂々と批判した歌をリリースした。

「ここは、ロシアの指導者の遊び場なんだ。政府軍かアルカイダか、俺達はどっちの側に付くか決めないといけない」

「あいつらに寛大な精神なんて無いのだから、抗議したって無駄なんだ」

「爆撃が終わったと思ったら、ほら、また次の軍隊がやってきた。『どうも、今日から私達が新しい社会秩序となる。』今度はトルコ軍が国境を越えてきたぞ」

『On All Fronts(全ての戦線で)』というタイトルの曲でアルムアリ氏は、ロシア政府やイスラム過激派などシリア内戦を操る勢力による表向きの主張と現実との矛盾を痛烈に批判している。

 

Source: Amir ALMUعَARRI/YouTube

「あいつらは俺達が解放されたと言っているが、実際は死体に埋もれている。教育を受ける権利を奪われ、『希望を捨てるな』と話していた先生はどこかへ消えた」

戦争に巻き込まれている一般の人達の過酷な状況を、淡々と且つ明確に伝える歌詞に、浅はかな利権争いによって破壊された人々の人生を思い浮かべることができる。

Source: Amir ALMUعَARRI/YouTube

ミュージックビデオには、アルムアリ氏のメッセージに共鳴した62人の市民が団結力を示すために、権力者からの報復措置に遭うリスクを承知で動画に出演している。

自身も友人を数多く戦争で亡くしたアルムアリ氏は、「ロシアの支援する政府軍や反体制派による、市民に対する爆撃や暴力行為を伝えなければいけないと強く感じたんだ」と、同曲をリリースした意図を明かした。

『On All Fronts(全ての戦線で)』は公開直後から高い評価を得ており、結束を表明する声が国内外から多数届いている。

 

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