Source: Extinction Rebellion/Instagram
ファッション業界が地球環境に及ぼす影響を糾弾するため、イギリスの環境保護団体がファッションショーの中止を求める抗議デモを実施した。
イギリスで発足し、現在は世界中で活動の場を広げている市民運動『Extinction Rebellion(以下、ER)』は先月10日、国内のファッション産業評議会『British Fashion Council(以下、BFC)』宛に嘆願書を送付した。
英メディア『Independent』によると、この嘆願書には「ファッション産業による労働者・動物・環境の搾取を阻止してください」との訴えが明記されており、2月に開催されるロンドン・コレクションの中止を要求した。
さらに同書のなかには、BFCが彼らの要求に応えない限り「圧力をかけていく」ことが記されていたという。
Source: Extinction Rebellion/Instagram
その後ERは、ロンドン・コレクションが開催される15日に、BFC本部前で抗議デモを実施すると告知。当日は多くのデモ隊が都心に集結し、環境保護の必要性を声高に提唱した。
国際連合環境計画によると、アパレル産業による衣服の染色や薬品処理は、世界中で発生した廃水の約20%を占めているという。さらに炭素排出量は全体の10%と、世界全体の航空便と船便を合わせた量よりも多いとされている。
また近年ではファスト・ファッションなど安い衣服の人気が高まっており、途上国の貧困層に低賃金で重労働を強いている企業も問題視されている。