Source: ar.pinterest.com
胸元の大きく開いたドレス、短いスカート、真っ赤な口紅―。
今となっては女性らしさを象徴するファッションとして親しまれているが、60年代までは肌を露出した服を着て街に出るのは考えられなかった。
そうしたなか、40年代~50年代を生きた大女優マリリン・モンローは世間の目を気に留めることもなく、大胆なドレスを堂々と着こなして注目を集めた。
マリリンは即座にファッション・アイコンとなり、彼女のスタイルを真似する女性達が続出したのだ。
しかし、セクシーなファッションが世間一般に認められ始めた矢先、マリリンを小馬鹿にした評論家が現れた。
彼女がローカットの赤いドレスでパーティに出席した時、それを見たコラムニストが翌日発刊された新聞紙にて、彼女を批判したコメントを記載したのだ。
「安っぽくて品のない女だ。ポテトの麻袋を着ている方が、まだ礼儀正しいだろう」
すると、このコラムを読んだマリリンが、今では伝説となった驚きの行動に出た。
ドレスが駄目なら麻袋を着ればいいじゃない?
Source:GETTY IMAGES
「ポテトの麻袋を着ている方がマシ」と公に侮辱されたマリリンは、映画会社『20世紀フォックス』の力を借りて、なんと本当に麻袋を着て撮影に挑んだのだ。
彼女が何枚も撮った麻袋ドレスの写真はまだまだある。
Source: GETTY IMAGES
Source: GETTY IMAGES
Source: GETTY IMAGES
麻袋がここまで美しくなれるなど、誰が考えただろうか。
麻袋ドレスを嬉しそうに着たマリリンの写真はその後、新聞紙のトップページに記載された。そうしてマリリンは、どんな服を着てもセクシーで美しいということを全米に知らしめたのだ。
現代のように、斬新で奇抜なファッションが普及していなかった当時の人々にとって、この写真は衝撃的なものであっただろう。
ファッションの多様性が世間に許容され始めた50年代。マリリン・モンローは時代の先駆者であり、女性達の真のファッション・リーダーだということを思い知らされる。