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カリフォルニア州はオークランドで27日、黒人女性が白人至上主義者と思われる白人の男に、突然ナイフで殺害された。
殺された女性は、18歳のNia Wilson(二ア・ウィルソン)さん。地下鉄のホームで電車を待っている間、面識のない犯人にナイフで刺され死亡した。
男は身柄を拘束されたが、警察は犯行の動機を明かしておらず、ヘイトクライムによる殺人事件かは分かっていない。
しかし、ネット上では「白人至上主義者によるヘイトクライムだ」と、ウィルソンさんが殺されたのは黒人であったからだと主張する声が高まっている。
そんな中、映画『プラダを着た悪魔』で一躍有名人となったハリウッド女優のAnne Hathaway(アン・ハサウェイ)が、自身のインスタグラムにウィルソンさんの生前の写真を投稿。黒人を擁護・支援する声明文を記載するも、黒人ネットユーザーから怒りを買う結果となってしまった。
優しさのつもりが、まさかの批判を浴びる結果に
「二ア・ウィルソンさんの殺害は、言葉では言い表せないほどの悲しみに駆られる思いです。そして、もうこれ以上沈黙を守ることは許されません。彼女は、一時のトレンドとなる”ハッシュタグ”ではありません。
彼女は、白人の男に殺された黒人女性。”白人の特権”を持つ、私やあなたを含む白人達は、全ての黒人の人達が何世代にも渡って、毎日命の危険を感じながら生きていることを肝に銘じておかないといけない。
白人は、彼らと同じような危機感を抱いて生きているわけではない。そんな白人達が、自分たちのことを彼らと比較して”まともだ”と言えるのかしら?」
彼女の主張は一見、反差別的で相手を思いやる気持ちを表現しているが、これを読んだ黒人ユーザー達が怒りのメッセージを投げつけた。
Dear Anne Hathaway:
You’re wrong. I don’t fear for my life every day, and it is disingenuous for you to make such statements on my behalf.
However, I DO fear running out of coffee every day. That shit is terrifying.
In the future, please speak for yourself only. Thanks. pic.twitter.com/dCGJgJdrTf
— Oliver Campbell (@oliverbcampbell) 2018年7月27日
「アン・ハサウェイさん、あなたは間違っている。僕は「毎日命の危険を感じて」などいない。あなたの言ってることは全く僕の代弁になっていないし、気味が悪い。あ、でもコーヒーがなくなる危機感は毎日感じてるけどね。コーヒーがなくなる危機感について、僕を代弁して主張してくれないかい?」
*reads somewhere that Anne Hathaway claimed that I (and other black people) fear for my life daily*
This white savior complex has got to stop guys please stop please please make it stop.
— Chloé S. Valdary 📚 (@cvaldary) 2018年7月29日
「アン・ハサウェイが、私が毎日命の危険を感じていると話したみたいね。最近よく見る、白人の「救世主コンプレックス」は本当にやめてほしいわ。本当に。やめて。お願いだから」
「全ての黒人は毎日命の危険を感じている」という部分が、多くの黒人ネットユーザーの反感を買ってしまう結果となった。
また、「救世主コンプレックス」とは「黒人に優しくしている自分に酔っている」ことを示していると思われるが、こうした優しさの押し付けも彼らを不快な気持ちにさせる要因なのかもしれない。
アン・ハサウェイは現在、問題となった投稿のコメント欄を閉鎖している。