Source: Olivia Jade/Instagram
裏口入学の罪で両親が起訴されたYouTuberのオリヴィア・ジェイド(トップ画像左)が9日、Facebookのトーク番組『Red Table Talk(以下、RTT)』に出演し、約2年の沈黙を破り事件についての思いを明かした。
人気ドラマ『フルハウス』のレベッカ・ドナルドソン役で知られるジェイドの母親ロリ・ロックリン(トップ画像中央左)は昨年3月、娘2人を名門『南カリフォルニア大学』へ入学させるため仲介業者に巨額の報酬を支払ったことが発覚し、夫でありファッションデザイナーのモッシモ・ジャヌリ(トップ画像中央右)と共に逮捕された。
母親のロリ・ロックリン(上) Source: Olivia Jade/Instagram
多くの企業とスポンサー契約を交わしていたジェイドだったが、本事件が明るみとなった後に契約は軒並み解除。
さらに、ジェイドが2018年に投稿した動画のなかで「パーティには行きたいけど、学校は別にどうでもいいかな」と発言したことが掘り出され、彼女のSNSアカウントはバッシングの嵐に見舞われた。
そしてロックリンは懲役2か月、ジャヌリは懲役5か月の実刑判決を受け、現在も刑務所で服役中だ。
姉のイザベラと父親のモッシモ・ジャヌリ(上) Source: Olivia Jade/Instagram
騒動の後、InstagramやYouTubeなどジェイドのSNSは更新頻度が激減。数百万人のフォロワー数を抱えていたインフルエンサーは、表舞台から約2年間、殆ど姿を見せない状況であった。
しかし今月、ジェイドは自らRTTに連絡を入れ、同番組に胸の内を明かすことを決意したのだ。
「この事件が起きてから私の視野は広がり、世界の見方が大きく変わりました。
お金を払って問題を解決するというのは、私の育った環境では普通のことだった。
だから当時はこれが特権だと気付かずに、何故こんなに多くの人が怒っているのかさえ判らなかったの」
RTT出演時の様子(上) Source: Red Table Talk/Facebook
一方で、司会者の1人であるエイドリアン・バンフィールド=ノリス氏はジェイドが登場する前、「白人特権を持つ若くて美しい女性が、黒人の私達に助けを求めるなんて皮肉よね」と本音を漏らし、半信半疑の姿勢を示していた。
「とても優しくて、どんな話題に関しても率直に議論できる貴方達ならと、打ち明ける勇気が持てたの」と話すジェイドに対し、彼女は「そうね、あなたは今後も大丈夫だと思う。でもね、同じ様な問題を起こしても元の生活に戻れない人達は、世の中にたくさんいるのよ」と訴えた。
この指摘にジェイドは、以下のように応えた。
「私には白人特権があるということは、今ならよく理解出来る。数週間前、ワッツ地区(Watts=貧困層が多く暮らすロサンゼルス南部の街)にある学童保育所を訪れたの。
そこの子供達は、教育を受ける環境があることにとても感謝していた。彼らからの話を聞いて、私が如何に恵まれていたかを思い知ったの」
Source: Red Table Talk/Facebook
ジェイドは今回の騒動から多くを学び、今後はこの経験を生かして恵まれない子供達を支援するなど社会貢献に尽力していきたいと語った。
彼女のインタビューはFacebookやInstagramなど多数のメディアで紹介され、大きな反響を呼んでいる。
しかし、その多くは「金持ちの若い白人の悩みなんて」などジェイドに否定的な反応を示すものであり、バンフィールド=ノリス氏の見解に共感する声が続出した。
両親の残した深い傷跡は、まだ完全に消し去ることは難しそうだ。