Source: Leo Carson/Instagram
アメリカ南部カリフォルニア州のオークランドに建てられていた黒人女性の銅像が先月26日、何者かによって破壊された。
この銅像は、昨年3月に犯人と誤認され白人警官らに射殺されたブリオナ・テイラーさんを追悼するために、アーティストのレオ・カールソンさんがデザインしたものだ。
黒人差別撤廃運動『Black Lives Matter(=黒人の命にも価値がある、以下BLM)』の象徴としても知られるテイラーさんだが、設置後わずか2週間で壊されてしまったのだ。
Source: Leo Carson/Instagram
「これは人種差別に基づいたヘイトクライムだ」と怒りを露わにしたカールソンさんは、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』で修復代金を募り、現在は5000ドル(約52万円)の目標金額を大きく上回る2万7000ドル(約280万円)以上もの寄付金が集まっている。
「僕が何ヵ月もかけて完成させた作品を、地域の人々が一緒に写真を撮ったりして楽しんでいる姿を見れたのは、とても嬉しかった。それが粉々になってしまって、頭がおかしくなりそうだった」
しかし事件発生の3日後、今度は銅像ごと盗まれてしまい、カールソンさんは「我々とBLM運動を弱体化させるための手口だ」と糾弾。犯人の情報があれば連絡して欲しいと呼び掛けた。
Source: Leo Carson/Facebook
その後カールソンさんは会見を開き、そこで犯人らに対し屈しない姿勢を誇示した。さらに銅像の台をコンクリートで固めることによって「我々の意志の強さを見せ、テイラーさんに敬意を表し花束を添えた」と述べた。
現地メディア『Los Angeles Times』によると、オークランド警察は事件について捜査中であると発表している。
またGoFundMeで集まった募金のなかで、銅像の修復作業に使われなかった分は、テイラーさんの遺族に寄付されるという。