Source: JTA
アメリカ南東部ジョージア州で行われている連邦議会議員選挙で、ユダヤ教徒の議員の鼻をわざと大きく見せた選挙広告が物議を醸している。
米メディア『Forward』によると、この広告は同州選出の共和党員デイビッド・パーデュー氏が政治資金の寄付を呼びかけるためにSNSで使われたものだ。
Source: David Perdue/Facebook
「シューマーがジョン・オソフのためにジョージア州で300万ドルを費やしている。民主党はジョージア州を買収するつもりだぞ!」
危機感を煽るようなメッセージの中央に、ニューヨーク州選出の民主党員チャック・シューマー氏(画像左)と、本選挙の民主党候補者であるジョン・オソフ氏(画像右)が載せられている。
しかし、オソフ議員の写真は鼻が意図的に大きく加工されているのだ。
Sitting U.S. Senator David Perdue's digital attack ad distorted my face to enlarge and extend my nose.
— Jon Ossoff (@ossoff) July 28, 2020
I'm Jewish.
This is the oldest, most obvious, least original anti-Semitic trope in history.
Senator, literally no one believes your excuses.https://t.co/PiA7P4O4M2
ジョン・オソフ氏本人が広告についてツイッターで言及し、誇大な鼻の描写は「最も古くから存在する、オリジナリティの欠片もない反ユダヤ主義による戯画だ」と強く非難した。
鼻を大きく鷲鼻の形で描き、ユダヤ教徒をカネに目がない悪党のように見せるカリカチュア(風刺画)は、ヨーロッパで中世から使用されてきた偏見に満ち溢れる差別的表現だ。
同メディアで鼻の加工が報じられた後、パーデュー氏の広報担当者が声明を発表。鼻の形が違うのは「広告の外注先によるミス」であると弁明し、現在は広告を削除していると述べた。
また、パーデュー氏は如何なる差別にも反対する姿勢を貫いてきたと訴えている。