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シンガポールに住むインド系の女性が、パン屋チェーンの店員に「黒人」と呼ばれたことに憤怒しツイッター上で話題を呼んだ。
ツイッターユーザーのPrabhaさん(トップ画像左)は先月、春節に向けてケーキを購入しようとジュロン・ウェストにある庶民派ベーカリー『Swee Heng Bakery(トップ画像右)』に訪れていた。
そこで彼女は無料サンプルが配られていた列に並び、自分の番が回ってくると店員の1人が「ヘイレン!」と言ったのが聞こえたという。
北京語の話せないPrabhaさんは購入後、一旦その場を去った。しかし、直後に友人から「ヘイレン=黒人」と教えられたことで激怒した彼女はクレームを入れようとするも、店に戻った時は既に本人の姿は消えていたと話している。
Went to get a cake from Swee Heng and they're giving out some CNY freebie. Im next in line and cashier goes 'hei-ren' to another colleague. Completely didn't know what it meant and left. Texted a friend, now i know, and it hurts like fuck la. Happy CNY everyone!!! Jiang Hua Yu!!! pic.twitter.com/8gNrTnHVTW
— Prabha (@prabhahaha) January 23, 2020
一連の出来事をツイッターでシェアしたPrabhaさんは、最後の一文で「祝賀モードに包まれながら人種差別を受けたい人は、是非このお店に来てね!」と皮肉たっぷりのジョークを飛ばした。
同投稿には店員に対する批判の声が相次ぎ、なかには「黒人と呼ばれたくらいで」「君も黄色いと言われたら嫌だろう」など中国系とインド系の間で意見の食い違いも見られている。
しかしその2日後、シンガポールの英字メディア『Mothership』のインタビューに応じた同店は、以下のような謝罪声明を出した。
「該当するスタッフは、悪意があってその言葉を使用したのではありません。弊店はスタッフ全員に問題となった言葉の重大性を明確に伝えました。我々は本件を真摯に受け止め、店を代表してお客様に深くお詫び申し上げます」
シンガポールでは7割以上が中国系を占めており、今回ヘイトスピーチの被害者となったインド系は1割にも満たない。多民族国家としての繁栄を継続させるためには、経済を支える少数派への配慮を忘れてはならないだろう。