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イギリスの人気コメディアンであるラッセル・ハワード氏(トップ画像右)が、テレビ番組で障碍者用の傾斜路が設置された家を笑いのネタにし、所有者の女性が抗議の声を上げた。
スコットランド北部ウェスト・ダンバートンシャーに住むクレア・ラリーさん(トップ画像左)の12歳になる娘は、身体に重い障碍を持つため車椅子での生活を強いられている。そこで、娘が安全に玄関から外へ出られるように、地元市議会の協力を下に約20mにも及ぶ傾斜路(画像下)を自宅前に設置したという。
しかしラリーさんは、4万ポンド(約560万円)という高額な工費をかけて作られたこの傾斜路をハワード氏がテレビで晒し上げて笑い物にした光景を目の当たりにし、「最悪の気分よ」と不満を露わにした。
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「もし家に財布を忘れたら大変だな」
「これのメリットは宗教の勧誘が来なくなることくらいだな」
障碍者用の傾斜路をネタに、数々のジョークを披露して観客を笑わせたハワード氏。
自宅の傾斜路が近所の子供達にスケートボート場として使われることがあると訴えるラリーさんは、自身のツイッターで障碍を持つ娘について説明し、「あなたがもし、他人を笑い物にして生計を立てているというのなら、恥を知るべきよ。彼のジョークに笑った人達も全員ね」とハワード氏を強く非難した。
イギリスメディア『Daily Mail』によると、ハワード氏のテレビ番組『The Russel Howard Hour』の広報担当者は「ラリー家と面談した」と述べ、「彼女の要望を尊重し、これ以上本件についてコメントすることは避ける」との声明を出している。また同番組は、この機会を用いて国内における障碍者用バリアフリーが不足している問題を露呈させたいと語った。
ラリーさんは2012年、介護現場における政策形成のアドバイザーとして、イギリス労働党の政策立案機関に採用されている。