Source: flickr
アメリカ東部ノースカロライナ州で先月、女子学生らの制服としてスカートの着用を強制することは違憲とする判決が下された。
幼稚園から中学までの一貫教育を提供しているチャーター・デイ・スクール(Charter Day School)では、2016年より「伝統と騎士道精神を守る」ことを理由に女子学生の制服にスカート着用を義務付ける服装規定実施した。もし膝下丈のスカート以外を身に付けた場合は、罰則が科せられるという。
これが性差別にあたるとして、当時中学2年生だったキーリー・バークスさんは友人らと共に、「女子学生にズボンを身に付ける選択枠を与える」よう服装規定の改定を求める請願書の作成を開始した。しかし、署名が集まるも担任教師が署名用紙を没収してしまったという。
ここで諦めなかったバークスさんは、NGO団体であるアメリカ自由人権教会(ACLU)のノースカロライナ州支部に協力を求めたのだ。依頼を受けた同団体は学校を訴訟。そして3年間にわたる裁判の末、遂に学校規則の違憲判決が下されたのだ。
We’re proud to represent Keely in a lawsuit filed last year. #InternationalWomensDay pic.twitter.com/yEi73m0UUZ
— ACLU of North Carolina (@ACLU_NC) March 9, 2017
裁判を請け負ったマルコム・ハリス判事は判決文にて、「女子学生は彼女らの性別ゆえスカートの着用を強制され、学校生活において男子学生よりも様々な不自由をきたしている」と述べ、同校の服装規定は”イコールプロテクション条項(法の平等保護条項)”に違反していると判断した。また、学校や職場における女性のズボン着用は数十年前から既に普及しており、同校の掲げる「伝統と騎士道精神の保護」という目的は理由にはならないと話している。