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台湾中西部にある彰化(しょうか)県で先月23日、15歳の男子中学生が自宅の3階から飛び降りて自殺した。その理由が、「ネットゲームのプレイ中に父親がパソコンを強制終了した」ということから、台湾社会の注目を集めている。
台湾の英字メディア『台湾英文新聞(Taiwan News)』が伝えた。
報道によると、自殺した少年は明るくて元気な性格だったが、近頃は高校受験のストレスから解放されるためにネットゲームにのめり込む様になったという。また、ゲームに夢中で受験勉強をしない息子に苛立った父親と口論になることも増えていった。
そして息子の誕生日である23日の夜、父親は明々後日に迫る試験に備えて勉強をするようネットゲームで遊んでいた息子を叱責し、パソコンを強制終了させたのだ。息子が激怒する中、父親はそのまま部屋から去って行った。
取り乱した少年は3階の窓から飛び降り、コンクリートの地面に頭蓋骨を強打。しかし、1時間後に祖父が海外出張から帰宅するまで誰も気付かなかったというのだ。少年は直ぐ病院に搬送されるも、数時間後に死亡が確認された。
少年は当日昼間に友人が開いてくれた誕生日パーティーへ行くため外出しており、父親も息子の誕生日を祝うために夜はピザを注文していたと報じられている。
また香港メディア『蘋果日報(ひんかにっぽう)』によれば、少年の通っていた中学の校長は自殺について在校生に伝え、翌日開かれた葬式には多くの生徒らが出席したという。
台湾の『全国自殺予防センター』のデータによると、台湾では3年連続で自殺率が増加しており、同センターが実施した調査では「情緒不安定な状態にある」と答えた国民が推計133万人にも上る結果が出ている。