Source: HumanMeter/YouTube
3月初旬、フィリピンのマニラ近郊ケソン市で、20歳の男が22歳の女性を”ナンパした”疑いで当局に逮捕された。
フィリピンの英字メディア『Philippine Daily Inquirer(以下、PDI)』が報じた。
PDIによれば、女性が街中で犬の散歩をしていたところに容疑者の男が近付き、「姉ちゃん、俺は君のペットになりたいよ」などの下品なヤジを飛ばしたり、執拗に女性の電話番号を教えるよう要求してきたという。我慢ならなくなった女性は警察に通報。翌日、女性にナンパをした男が逮捕されたのだ。
フィリピンでは、セクハラやキャットコール(Catcall=主に女性に対する言葉による性的嫌がらせ、卑猥なヤジ・口笛、ナンパ)などの”相手の意に反した性的な批評・行為”を取り締まる法案『Safe Street, Public and Online Spaces Act(”安全な街路、オンライン上を含む安全な公共の場”条例)』が昨年10月に国会で可決された。同性愛者や性同一障害に対する嫌がらせも処罰対象となっている同条例を違反した場合、有罪判決となれば罰金刑もしくは禁固刑が課せられる立派な犯罪行為となる。
シンガポールの英字メディア『The Straits Times』によれば、被害者の女性はフェイスブック上にて、今回の事件に対する自身の思いをこう語っている。「フィリピン人男性は、どんなハラスメント行為も許されるべきではないということを知るべきです。嫌がらせを受けず、快適に外を出歩く権利は女性にもあるはずです。もし被害を受けたら、恥ずかしくても警察に通報するべきです。」
容疑者はナンパ行為が犯罪に当たるとは知らなかったと供述しており、現在も拘置所内で拘束されている。
近年、西欧を中心にセクハラ糾弾運動が大きな注目を集めている。アメリカでは昨年5月、ハリウッド界の大御所ハーヴェイ・ワインスタイン氏が女優達の度重なる訴えにより性的暴行容疑でニューヨーク市警に逮捕された。