ワールドカップには、セクシーな「美女サポーター」達が付き物。
日本でも注目度が高く、まるでワールドカップの風物詩と化したかのような存在だが、淫らな格好をした「魅力的な女性」ばかりを接写するのは女性軽視行為であると、国際サッカー連盟(FIFA)は報道機関に対して不満を顕わにしている。
こういった行為の対策としてFIFAは、ロシアワールドカップ決勝戦に向けて「美女サポーター」の接写など、性差別と捉えられる一連の行動を取り締まる動きに繰り出した。
ワールドカップでのセクハラ行為が問題となる
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FIFAは淫らな格好をした「魅力的な女性サポーター」ばかりを映し出すことの取り締まりに加え、今回日本でも話題となった男性サポーター達による女性軽視行為の断固たる措置も講じると発表した。
試合が始まる直前や直後に、会場外で中継をしていた女性リポーターが男性サポーター達に無理やりキスされるなどの痴漢が横行。
彼女達は自身のSNSを用いて、こうした男性サポーターらによるセクハラ行為を強く非難。ドイツメディア「ドイチェ・ベレ」スペイン語版のJulia Guimarães Theran(フリエス・ゴンザレス・テラン)氏は、「相手のことを尊重するべきよ。私たちはこんな仕打ちを受けるべきではない。私たちは男性と平等に価値がある。リポーターになるには厳しい道のりがある。サッカーは好きですが、サッカーに対する行き過ぎた愛がハラスメント行為に陥るのは問題視されるべきです」と主張した。
また、反差別団体「Fare Network(フェア・ネットワーク)」の調べによると、道端で男性サポーターらにナンパされる地元の女性達が大勢いると発表。実際に確認された件数は30件に上ったという。
FIFA多様性部門長が女性軽視行為を厳戒に処分
Source: Russia News
ロシアワールドカップではこうした一連のセクハラ行為を受け、FIFAの多様性部門長であるFederico Addieci(フェデリコ・アディエキ)氏が怒りの声をぶつけた。
「(FIFAは)許されざる行為に対し、断固たる措置を講じる。」
また、アディエキ氏は「美女サポーター」接写問題に関して「個別の報道機関、主催の報道機関には警告済みだ」と述べた。
対策の一環として、セクハラ行為を犯したサポーターからは「ファンID(試合を観戦するために必要なID)」を没収すると発表。
ロシア警察と協力し、必要であれば国外追放の措置もあり得るという。
「今後はFIFAの方針となるのか」という質問に対して、アディエキ氏は「必ずそうなるだろう。当たり前のことだ」と答えている。