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先週月曜日にフロリダ州マイアミにて開かれた水着のファッションショーにて、モデルの1人が自分の赤ん坊にお乳を与えながらランウェイに登場し、注目が集まっている。
彼女の名前は、Mara Martin(マラ・マーティン)。アメリカのスポーツ週刊誌「Sports Illustrated(スポーツ・イラストレイテッド)」のモデルだ。
赤ん坊とランウェイを歩くつもりはなかった?
GIRL POWER! 🙌🏼 #SISwimSearch Sweet 16 finalist Mara walks the runway while breastfeeding her five-month-old baby. @paraisofashionfair
水着を着たマラ・マーティンが、声援を送られながら赤ん坊と共にランウェイを歩く姿が映っている。
しかしイギリスメディア「Mail Online」によれば、直前まで赤ん坊と一緒に登場する計画はなく、赤ん坊を仕事場に連れてきたマラを見たディレクターがファッションショーの真っ只中に「赤ん坊と一緒にランウェイに出てみるのはどうか」と提案したという。
彼女はMail Onlineのインタビューにて、事の発端について説明した。
「赤ちゃんと一緒にランウェイに出るなんて、全く予定していなかったの。ベビーシッターを雇っていないから、いつものように赤ん坊を連れて仕事場に来たのよ。ショーに出ないといけなかったんだけど、赤ん坊がお腹を空かせたからバックステージでずっとお乳をあげてて、私の出番は後ろ倒しになっていたわ。そしたらディレクターが私のところに来て、”よかったらお乳をあげながら赤ん坊と一緒にランウェイに出てみないか”と提案してくれたの。だから、そのままランウェイに登場したのよ。」
そして、彼女が赤ん坊と一緒にランウェイに出る決心が付いたのは、とある理由があった。
授乳は自然なことであり、人前で拒絶されるべきではない
Source: @_maramartin_/Instagram
授乳をしながらランウェイを歩いたことで多くのメディアに取り上げられ、一躍有名人となったマラ・マーティン。
しかし、「授乳をしているだけ」でここまで大きなニュースになることに、彼女は違和感を覚えたという。
マラは自身のインスタグラムにて、メディアの報道に対してこう語っている。
「私が毎日していることがトップニュースになっていて、本当に驚いているわ。女性が人前で授乳することへの偏見をなくしていきたいと思ってる。そういったメッセージを多くの人に発信することができて、とても嬉しい。でも、本当はこれがトップニュースになるべきではないと思うの。トップニュースになるべきだったのは、アメリカ軍に入隊するためにブートキャンプ行きを決めた女性のこととか、金メダリストとか、癌を克服した人のストーリーとか、私の授乳ビデオよりも重要度の高いニュースはたくさんあるわ。」
近年、アメリカでは女性が人前で授乳をすることに対し、社会からの理解を深めようとする運動が広く実施されている。
しかし、中には彼女の行動にネガティブな意見を持つ者も。とあるネットユーザーは「用を足すことも”毎日している”だろう。自然なことだからといって人前で見せていいとは限らない」と厳しく一蹴。
授乳は赤ん坊を立派に育てるために必要不可欠だが、「人前で」となると、社会からの理解を得るのはまだ難しそうだ。