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パキスタンでゲイのトランスジェンダーが初めて表舞台に出る

イスラム社会で成り立ってる国、パキスタン。

美しい街並みや広大な自然がある反面、ここでは性同一障害などの同性愛はタブー視され、彼らは差別や偏見の恰好の的とされてしまう。

そんなイスラム国家パキスタンで今月末、なんとトランスジェンダーの男性がアナウンサーとして公の場に出されて大きなニュースとなっている。

 

トランスジェンダーとしてテレビのアナウンサーに

彼女の名前は、Marvia Malik(マルヴィア・マリク)。

21歳にして、パキスタン初となるトランスジェンダーのアナウンサーとして名を轟かせた。

マルヴィアをアナウンサーとして採用したのは、パキスタンのローカル放送局Kohenoor News(コヒノア・ニュース)だ。

マルヴィアは採用された時、嬉しのあまりで泣きながら喜んだという。

彼女はBBCのインタビューにて、こう答えた。

「夢を叶えるための第一歩を踏み出せたわ。私のような性同一障害の人達は毎日、虐めや偏見を受ける生活を強いられ、まともな仕事を持つことがかなり厳しい環境に置かれているの。大学を出ていても、教養があっても、トランスジェンダーというだけで不採用にされてしまう。私がアナウンサーになったというニュースで、彼らに少しでも勇気を与えられたらと思う。そして、彼らが平等に扱われる社会になる手助けとなることを願っています。」

 

家族から勘当されてしまった過去も

両親からは男として振る舞えと叱責され続け、それを拒否したら殴られる子供時代を過ごしてきたという。そして16歳の時、彼女は遂に親から捨てられてしまったという。

そんな両親はニュースについて知っているかと尋ねられると、彼女はこう答えた。

「私がモデルとして働いていたことも、ニュースキャスターになったことも、すべて知っているわよ。ソーシャルメディアが普及している時代に、家族が無知であることはないわ。私は今でも勘当されてるけどね。」

 

採用理由は注目を集めるためではない

コヒノア・ニュースの社長Junaid Ansari(ジュネイド・アンサリ)はVOAのインタビューにて、「マルヴィアを採用したのはトランスジェンダーだったからではない。彼女の功績を認めた上で採用した。」と話した。

更に彼はこう付け加える。

「トランスジェンダーであるマルヴィアを採用すると決めた時、内部からの反発はあった。しかし、トランスジェンダーも人間だ。彼らも私達と同じように平等に扱われなければいけない。彼女の性別を使って注目を集めようなど、思ったこともない。」

 

 LGBTQの権利向上に向けて動き出すパキスタン

2009年、パキスタンの最高裁判所がパスポートなどのIDカードに”第3の性”を記載することを認め大きなニュースとなった。

昨年、国勢調査によって自身をゲイだと認識している国民が1万人以上いることが分かった。

そして今月初旬、法の力で守られる権利をLGBTQコミュニティに与える法案が、上院にて満場一致で通過された。

パキスタンの有名なトランスジェンダー俳優Zara Changezi(ザラ・チャンゲジー)は、今年公開予定のロマンス映画に出演予定である。

近年多く見られるLGBTQコミュニティの権利向上に向けた数々の動きが、パキスタンが平等社会を目指して変わりつつあることを証明している。

しかし、当のマルヴィアはそういった期待の声に対してこう訴えかける。

「本当に変わらなければいけないのは、家庭なの。私たちは親となった人達に、子供がトランスジェンダーであることを恥じる必要はないと伝えなければいけない。トランスジェンダーの人達は若くして親から見捨てられ、悲惨な人生を歩むことを強いらています。社会を変える力を持つのは、親が子供に何を教えるかにかかっています。」

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