AI(人工知能)ロボットが人間の仕事を奪うと世間を騒がせて久しいが、「将来AIに代替される仕事」は受付係や電話オペレーター、レジ係など、一般的に「誰にでも出来る」仕事だ。
他にも翻訳家や融資担当など、知識があれば出来る仕事も奪われる可能性が大きい。
では、何がAIに出来ない仕事かと問われれば、「管理職」が真っ先に思い浮かぶ人が多いのでは無いだろうか。
しかし、なんとその管理部門でさえもAIロボットに委ねようという試みがなされようとしているのだ。
管理職をAIロボットに委ねる時代が来るか
オランダ最大手石油会社のロイヤル・ダッチ・シェルが、人材確保や異動などの人事担当にAIロボット技術を導入する試験を今年初旬に開始。米大手マスコミWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が伝えた。
シェル役員メンバーであるキャロライン・ミッセンは、「我が社が持つ多才な人材を、更に効率良く使いこなす術を模索しております」と、AI技術に期待を抱いている。
AIは管理職になれない、少なくとも近い将来はまだ無理だと考える人は多いが、AIこそが管理職に相応しいと唱える者がいるのだ。
管理職に一番重要なスキルは「判断力」と「分析力」だが、この2つはまさにAIが最も得意とする分野である。
人はAIと違い、自分の「感情」を優先してしまう癖がある。それが判断ミスに繋がり、会社の不利益となるケースが世界中で起きている。
しかし、AIロボットにはその感情が無い。
感情に左右されず、正確なデータ分析に基づく的確な判断を下すAIは、管理職に打って付けだというのだ。
猛烈なスピードで人知を超えようとするAI技術。
クリエイティブな仕事や管理職はAIロボットに奪われることは無いだろうと、安心している場合では無さそうだ。